
はじめに:【悲痛な診断】愛犬アルティの肝臓に「シャント」の疑い
こんにちは、「6人家族のLife Labo」運営者のDPです。
我が家の家族、ジャックラッセルテリアのアルティが、先日、非常に重い病気の確定診断を受けました。病名は「脾静脈-後大静脈シャント」。
以前、このブログで「シャントの疑い」についてご報告しましたが、本日、二次動物病院でCT検査を受け、確定診断に至りました。獣医師からは「手術が必要」と告げられ、私たちは大きな決断をしました。
不安で胸が張り裂けそうになる中、私たちはアルティのために「最良の選択」をしなければなりません。
この記事では、私たちがパニックから立ち直り、手術を決断するまでの道のり、そして獣医師選びの基準、術前管理として実践している「低タンパク・低脂質フード」への切り替えノウハウを、包み隠さず全て公開します。
同じように愛犬の病気に悩む飼い主さんの、心と行動の指針となれば幸いです。

シャント(門脈体循環シャント)とは?病気の基礎知識と発覚経緯

脾静脈-後大静脈シャント:アルティの病名と体の仕組み
アルティが診断された「脾静脈-後大静脈シャント」は、門脈体循環シャント(Portosystemic Shunt; PSS)という病気の一種です。
通常、腸で吸収された栄養を含む血液は「門脈」を通って一度肝臓に入り、解毒されます。しかし、シャントがあると、この血液が肝臓を通らずに直接全身の静脈(後大静脈)に流れてしまいます。
【病気のメカニズム】
- 解毒がされない: 毒素(特にアンモニア)が全身に回り、脳に影響を与える「肝性脳症」を引き起こす。
- 栄養不良: 肝臓で栄養が適切に処理されないため、成長不良や体調不良を招く。
アルティの「脾静脈-後大静脈シャント」は、脾臓から出た静脈が本来のルートを通らず、後大静脈という太い血管に繋がってしまっている、比較的珍しい血管の奇形です。
疑いから確定へ:二次診療への移行とCT検査の重要性
かかりつけの動物病院で血液検査による「シャントの疑い」を指摘された後、私たちはすぐに二次診療専門病院を紹介してもらいました。
シャントの確定診断には、「CT検査」が不可欠です。超音波検査やレントゲンだけでは正確な血管の位置や太さが特定できません。
【二次診療でCT検査を選んだ理由】
- 血管の特定: どの血管がどこに繋がっているのか、シャントのタイプを正確に特定するため。
- 手術計画の策定: 獣医師が手術のシミュレーションとリスク評価を行うために、高精度の画像情報が必須だったため。
本日、CT画像に基づき、獣医師から「脾静脈-後大静脈シャント」という明確な診断が下りました。
手術の決断:費用・リスクを乗り越えた飼い主の覚悟

専門病院の選び方:私たちの基準と後悔しないためのポイント
シャントの手術は非常に高度な専門技術を要します。私たちは、かかりつけ医からの紹介を受けつつ、最終的に以下の基準で二次病院を決めました。
【DP家が重視した病院選びの基準】
- 症例数と手術経験: 何よりも、その病院がシャント手術を年間で何件実施しているか、成功率はどうか。これは命に関わるため、最も重視しました。
- 設備: CTはもちろん、術後のケアに必要なICUなどの高度な設備が整っているか。夜間含めた24時間の管理体制が整っているか。
- 通いやすさ: 術後の定期的な通院や、万が一の緊急時に無理なく通える距離にあるか。
私たちは、これらの基準を満たす専門病院を選び、本日、獣医師から完治が見込めるという説明を受け、手術を決断しました。
リスクと費用:それでも手術を選んだ理由
手術は、麻酔リスクや合併症のリスクが伴います。また、シャントの手術費用は高額であり、数十万から100万円を超えることも珍しくありません。
しかし、私たちは以下の理由で手術を選びました。
- 病気の特性: シャントは薬や食事で根本的な完治は見込めません。放置すれば肝性脳症など重篤な症状に進み、アルティの寿命とQOL(生活の質)は著しく低下します。
- 完治の見込み: アルティの病状と年齢から、手術による完治が見込めること。
- 「してあげられることは全て」: 不安はもちろんありますが、「できること、してあげられることはすべておこなってあげる」という気持ちが、リスクよりもアルティの未来を優先させました。
万が一に備える「ペット保険」の重要性
今回のシャントのように、突然、高額な治療費が必要になる病気は少なくありません。私たちの経験から、経済的な理由で治療の選択肢を狭めないために、ペット保険への加入を強く推奨します。
- 難病や高額治療にどこまで対応しているか。
- 更新時の年齢制限がないか。
- 補償割合が治療費全額をカバーできるか。
この機会に見直し、アルティの治療を全面的にサポートする覚悟です。
手術までの術前管理:低タンパク・低脂質の食事療法

なぜ低タンパク食に切り替えるのか?シャントと食事の科学
シャントがある状態では、血液中のアンモニアを肝臓で解毒できません。アンモニアはタンパク質が分解されて生成されるため、脳への毒素の流入を防ぐために「低タンパク」の食事療法が必須となります。
また、肝臓の負担を減らすために「低脂質」の食事管理も重要です。
【DP家の術前管理】
- 処方食への切り替え: これまで与えていたフードから、獣医師の指示に基づき消化器にやさしい低タンパク・低脂質の療法食へ切り替えました。
- 投薬管理: 処方された薬(アンモニアの発生・吸収を抑える薬など)を、時間を厳守して投与しています。
この術前管理は、手術までのアルティの体調を安定させ、肝性脳症のリスクを最小限に抑えるための重要な治療の一環です。
低タンパク・低脂質フードの選び方と工夫
療法食はアルティの嗜好性に合わない場合もありますが、私たちは「できることは全て」の精神で、食事の工夫をしています。
- フードの具体的な紹介:ロイヤルカナンやヒルズなどの、獣医師が推奨するフードを導入しています。
- 工夫の例: 食いつきを良くするために、獣医師と相談の上、水分量を調整したり、少量のおやつで誘導したりしています。
食事療法は長期戦になる可能性もあるため、愛犬がストレスなく続けられるよう、試行錯誤が必要です。


6人家族の犬の闘病:変わらない日常と変わった覚悟

パニックにならない:闘病生活で「いつも通り」を心がける理由
確定診断を受けた直後は、もちろん大きな動揺がありました。しかし、私たちが決めたのは「いつも通りの生活を心がける」ことです。
「騒いでも病気が治るわけではない」
この冷静な判断は、私たち6人家族の生活を大きく変えることなく、アルティに無駄なストレスを与えないために最も重要だと考えました。アルティにとっては、私たち家族の「いつもと変わらない笑顔」が最高の薬だからです。

家族全員の役割と変わった「命への向き合い方」
特別な協力体制は敷いていませんが、家族全員がアルティの投薬時間や食事制限を把握し、見守っています。
この経験を通じて、私自身の「命に対する考え方」は大きく変わりました。お迎えを決めたその時から「できることはすべてやってあげる」という覚悟は、日々の散歩やスキンシップの質を高め、アルティとの一瞬一瞬を大切にする意識へと繋がっています。

チンチラブログとの連携:犬猫以外の医療費の備え
私たち家族は、ジャックラッセルテリアのアルティだけでなく、チンチラのぴょん吉も飼育しています。
以前、チンチラブログでも「命と治療の選択肢を守る資金的な備え」について書きました。エキゾチックアニマルも犬も、医療費への備えは飼い主の責任です。
チンチラの初期投資戦略や医療費に関するノウハウはこちらの記事をご覧ください。
👉 チンチラ専門ブログ
チンチラの飼育費用は?初期費用・月々の維持費 | チンチラのぴょん吉
まとめ:アルティの未来のために、私たちは進む


今回のシャントの確定診断と手術の決断は、私たち家族にとって大きな試練です。しかし、不安に立ち止まるのではなく、「できること、してあげられることはすべて」という覚悟を持って、獣医師を信頼し、前に進みます。
同じように愛犬の病気と闘う飼い主様へ、私たちはこれからもアルティの闘病記と手術の経過を包み隠さずお伝えしていきます。
私たちはアルティの回復を信じ、日常を大切にしていきます。
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